評価機器のページ

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薄膜の評価例

当社では、例として以下のような分析・測定を承っております。
真空蒸着やイオンプレーティング等による薄膜以外のサンプルにつきましても検査・分析を承っております。お気軽にお声をお掛け下さい。

薄膜の評価は、その薄膜をどういう目的で利用するかにより決まってきます。
例えば、その薄膜を機械的強度を高めるための成膜に用いるのであれば、評価対象として、硬度や付着性などが重要なファクターであり、光学的特性を付与するのであれば、反射率や透過率と言った数値が重要となります。
当社では下記のような評価機器を用いて、お客様のご要望にお応えすべく努めてまいります。

形態観察(表面・断面観察)には…

形態観察には走査電子顕微鏡を使用します

走査電子顕微鏡(SEM)

[JSM-5600LV(日本電子(株))]【Scanning Electron Microscope】

加速した電子線を電子レンズで集束させ、試料表面を走査することで二次電子や反射電子が放出されます。これを取り込むことで像が得られます。

  • 主に、成膜した膜表面や断面の観察を行っております。
  • その他、サンプルの微細構造や欠陥解析に用いております。

説明用画像:形態観察では観察対象物の大きさやサイズによって使用機器を変えております

観察結果 コーティング断面写真
上はイオンプレーティング法にて、10μm銀の膜をコーティングした断面写真です。

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元素分析には…

元素分析にはエネルギー分散型X線分析装置を使用します

エネルギー分散型X線分析装置(EDS)

[JED-2200(日本電子(株))]【Energy Dispersive x-ray Spectroscopy】

電子線をあてた際に表出する特性X線を検出し、X線から得られたエネルギー分布から元素を調べることができます。B(ホウ素)~U(ウラン)まで元素分析が可能です。また、デジタルマッピングにより、特定元素の分布が観察できます。

  • 合金膜作製後の組成比の計測や、マッピングにより材料分布などを観察します。
  • 不良解析や、問題解決の際に役立ちます。

観察結果 コーティング断面(Si元素) 上の画像はSi Waferに膜をコーティングした断面を観察した像です。

観察結果 元素分布(Si元素) 上の画像がマッピングによりSiが多く検出されている箇所がSi元素が多く存在している事を表しています。

分析結果 元素分布グラフ(Si元素) 分析でSiが検出されている事が上のグラフで解ります。(特性X線分析)

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コーティングした膜の付着力の評価には…

コーティングした膜の付着力の評価には、超薄膜スクラッチ試験器を使用します

超薄膜スクラッチ試験器

[CSR-2000((株)レスカ)]

コーティング膜の表面を、スタイラス(針のようなもの)に荷重をかけながら引掻き、膜を強制的に剥がして付着力を計測します。

  • コーティング膜と基板(膜を付けた対象物)間の付着力を、ある条件下での相対値で求めます。
  • 成膜の条件を変えた時の付着力の比較に用います。

スクラッチ試験結果グラフ

スクラッチ試験結果 マイクロスコープでの観察写真

膜の剥離方法

スタイラス写真

左端のグラフは、膜をスクラッチして破壊した場合の計測結果です。破壊と共に波形が大きく異なります。この点が破壊点(臨界荷重値)になります。確認の為、マイクロスコープで観察します(左写真)。

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光学特性の評価には…

光学特性の評価には紫外・可視・近赤外分光光度計を使用します

紫外・可視・近赤外分光光度計

[UV-3150/付属:MPC-3100((株)島津製作所)]【UV-VIS-NIR Scanning Spectrophotometer】

190nm~3200nmの紫外~近赤外までの分光特性をとること が出来ます。また、マルチパーパス大形試料室ユニット(MPC-3100)にて240nm~2600nmの反射率計測も可能です。

  • コーティング膜の透過率・反射率測定に用います。ただし、透過率の場合はRefを用いた計測値となります。

観察結果 透過率曲線グラフ

右のグラフは、ガラスにITO膜をコーティングしたものと、ITO膜の下にSiO2を成膜して2層とした膜の透過率曲線になります。ある波長で透過率に差が見られます。

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薄膜の抵抗値評価には…

薄膜の抵抗値評価には低抵抗率計を使用します

低抵抗率計

[ロレスターGP((株)三菱化学アナリック)]

左の写真は、成膜した表面に4本の針の付いた電極を置き、外側二探針間に電流を流し、内側二探針間に生じる電位差を測定することで抵抗値を求める、四探針法による抵抗測定です。

  • コーティング膜の表面抵抗、体積抵抗計測に用います。

高抵抗の膜に対しては超高抵抗/微笑電流計を使用します。

高抵抗の膜に対しては主電極、ガード電極、対向電極を用いて、超高抵抗/微小電流計((株)アドバンテスト)にて計測いたします。

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接触角(親水性・疎水性)には…

接触角には接触角計を使用します

接触角計

[CA-D(協和界面科学(株))]

表面上に液滴を垂らし、その接触角を測ることでぬれ性・親水性・疎水性・撥水性の評価を行います。

  • 撥水や親水目的で基板に成膜した場合、膜表面の接触角を計測し、どの程度機能性が向上したか観察します。

接触角計測時の光景

右の写真は、実際に接触角を計測した際に計測器から見える光景です。1/2Θ法で接触角を求めます。(スライドガラス上にて)

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硬度評価には…

マイクロビッカーズ硬さ試験機画像

マイクロビッカーズ硬さ試験機

[HM-200((株)ミツトヨ)]

主に膜の硬さを計測するのに用います。小さな部品であれば自動で全体像の写真を撮ることが可能です。そこから複数の試験位置を指定して試験から評価まで全自動で行うことができます。

荷重は0.05gfまで設定可能です。くぼみの読み取り上5gf程度からとなります。よって薄い膜には向きません。

焼き入れしたシャフト

焼き入れ(調質)したシャフト(直径20mm)にくぼみ付けする位置を放射線状に指定

硬度分布

指定に従い自動でくぼみ付け後、硬度分布を自動で作成。中心部は生に近く周辺部に行くに従い硬さが増す様子が解ります。

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寸法計測には…

寸法計測にデジタルマイクロスコープを使用します

デジタルマイクロスコープ

[VHX-900((株)キーエンス)]

デジタルマイクロスコープ観察結果

円や角度の計測も可能です。また、長距離高性能ズームレンズにより高さのあるものでも容易に計測できます。

  • Maskの寸法計測や、凹凸の大きな基板の寸法観測に用います。
  • Maskを用いて作製したパターンの計測に用います。
  • WDが85mmと長距離であるため、深さのあるものでも可能です。
寸法計測にデジタル式小型測定顕微鏡を使用します

デジタル式小型測定顕微鏡

[STM5-UM((株)オリンパス)]

デジタル式小型測定顕微鏡観察結果

X,Y,Z方向をサブミクロンの精度で計測することが出来ます。

  • Maskの寸法計測や、平らな基板の寸法観察に用います
  • Maskを用いて作製したパターンの計測に用います。
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